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『忍ぶの城』。

いやはや、何かとTwitterに助けられることが多い昨今。先日、何の気なしにフラフラとネット検索していたら「『キネマ旬報』2004年1月下旬号に『のぼうの城』の"原作"にあたる脚本『忍ぶの城』が掲載されている」という情報にぶち当たり、早速古書検索やヤフオクに突撃したのですが在庫なし。最も太い"頼みの綱"である神保町の演劇・映画専門の某古本屋さんにも無いことが判明、諦めかけていたところに、さるお方から「呟き見てました」とメールが舞いこんで、なんと『忍ぶの城』を確実に入手出来る場所を教えていただけました!

東京国立近代美術館フィルムセンター
http://www.momat.go.jp/FC/fc.html

早速行ってまいりましたw 東京メトロ銀座線京橋駅1番出口から徒歩1~2分ほど。コチラの4階の映画専門図書室に(ハッキリと確認はしていませんが)『キネマ旬報』の創刊から最新刊までが、4冊ほど毎に布張りのハードカバーを掛けられ、書架に年代順にずらりと百科事典の如く。現物の貸し出しは出来ませんが、有料で読みたい部分のコピーが出来るのが有難い。コピーは自分でやるのではなく、複写許可証を書いて係の方にお願いする形になります。

コピーを待っている間(と言っても5分ほどだったでしょうかw)、2001年10月下旬号を引っ張り出して『陰陽師』記事を拝読(←自宅にも同じモノがありますがw)。インタビュー記事の萬斎師の写真がさすがに若いwww 『忍ぶの城』だけなら白黒コピーで、500円ワンコインで充分お釣りが来ます。貴重な蔵書を扱っているので、セキュリティーの関係で大きなカバン等は持ち込めませんが(図書室の入り口にコインが返って来るロッカーあり)、資料を読むスペースは充分にあるので、映画ファンならその場で開室時間中ずーっと過ごせるかも知れません。

さて、コピーしていただいた第29回城戸賞入選作品『忍ぶの城』。脚本形式で書かれているので中身は当然台詞とト書き。最初のページに登場人物の一覧表があるのですが、「成田長親(なりた・ながちか、45)」には笑ってしまった。今年、予定通り公開していれば"中の人"とまさに「どんぴしゃり」だったんですねぇw 各キャラクターの台詞は、ちょっとした言い回しの違いはあるでしょうが小説の方とほぼ変わらず。小説版のような心情や状況説明の文章が無い分、かえってテンポ良く読める感じがします。台詞だけから状況や心情をいろいろ想像出来るのも楽しい。

一番の違いは、当然ながらあくまで脚本であり、ここでは誰か特定の俳優さんに当て書きしたわけでもないでしょうから、登場人物の見てくれ(いでたちではなく顔や身体の造作)の描写がないことですね。つまり小説版のぼう様のあの特徴的な図体設定はこの"原作"には無い。初めて映画化が決まって萬斎師がキャスティングされた時点では小説版が出ていなかったはずなので、あくまでこの脚本の中の台詞や行動から内面的な部分の表現を考えて適役とされたのでしょうね。当たり前ですが(汗)。

「ナンダカヨクワカラナイヒト」という共通項はありますけどねwwwww

以前、Twitterの某フォロワーさんが聴講されたある講演で、確か犬童監督だったでしょうか(間違ってたらすみません)、「元々のぼう様は別段、大男という設定では無かったんです」というようなお話をされていたそうです。キャスティングされた萬斎師が小説版ののぼう様とイメージがあまりにかけ離れているのを疑問視する声がちょこちょこ上がっていた頃なだけに、あまりあの見てくれの描写に拘らないで観て欲しいという思いもあったでしょうか。

まぁそれだけ、あの小説版の"でくのぼう"の描写が読んだ人の中に猛烈に刷り込まれているということなんでしょうね。説明的な部分がほとんど無い、丁丁発止の台詞のやりとりが生き生きとしてあらわれているおおもとの脚本版を読んでみるのも、ちょっとしたリセットになるかも知れません。

フィルムセンターの件、ご存じの方は今更でしょうが、ご参考までにm(__)m

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