激闘の鎧。
ちょくちょくお邪魔している某ブログさんにて情報をGET、「もう行ける日が無い!」と急遽、本日終業後に渋谷はBunkamuraまで足を伸ばしました。お目当ては…
Bunkamura20周年記念企画 Bunkamuraの軌跡展 Vol.2「邁進-Ⅰ」 7/2~7/8
Bunkamura内のギャラリーにて、今年20周年を迎える文化村の軌跡を振り返る企画の第2弾…今回『オイディプス王』アテネ公演時の衣装が展示されていると知って矢も盾も止まらず(爆)。
「多分大きなショーケースに入っちゃってるんだろうなぁ」と思っていたら、なんとむき出しのまま(笑)ボディだけのマネキンさんに着せられて燦然と輝くように立っておられました(感涙)。まず目に入った瞬間金縛り(爆)。更に近付いたら思わず手が出てしまいそうになる…周囲には特に「手を触れないで下さい」みたいな注意書きは見当たりませんでしたが常識で考えてガマンガマン。しっかりと腕を組んで自分を戒めて(おいおい)目を皿のようにして観察開始。
若旦那が着用していた王のローブ、サテン風の白の生地ですが胸元と腕、ほぼ上半身全体がくすんだクリーム色に変色しています。もちろん若旦那の汗の跡。過酷な環境だったヘロディス・アティコスでの当時の奮闘ぶりが窺えます。なで肩の若旦那なので、たぶん肩パットの類を着けてたんじゃないかと思うんですが、それも通してしまうほどの汗だったのかと想像。背面のマントにはあの墨絵のような模様。荒く織ったマント生地の上から直接、一気に筆で描いたのが良く分かります。マントの裾にほんの少し赤い汚れ発見!かすれた感じですがもしかして血糊?ラストの血まみれシーンではマントを外しているのでさてどこで付いたのやら…舞台の床に少し残ってたとか?
お隣はイオカステ麻実さんのドレス。生地は王のそれより光沢感が無く、さらっとした綿のように柔らかな感じ。胸元の赤いポイントのラインが鮮やかです。汗染みらしきものは見えませんでしたが、ちょうど膝から裾にかけてが擦れたように変色していて、そう言えばひざまづくシーンが多かったなと思いました。マントは袖と一体型のように見えて、袖部分はマントと同じような荒い織りの…例えは悪いですが網戸みたいな(笑)生地で通気性バツグン。マントの背中には王と同じように直に一気に書いた薄墨の文様があります。
どちらの衣装にも細かいほつれや小さな穴があって、まさにあの暑い熱いギリシャの夏を戦い抜いてきた"戦闘服"の勲章のように見えました。更にこの"二人"の横にはつき従うように3体のコロスの真っ赤な衣装が"ひざまづいて"います。前身ごろのお下げのような組紐模様にフォークロア的テイスト。良く見るとかなり凝った作りになっています。さすがに"徹底的に酷使された"コロスの衣装、ほころび方は王や王妃の比では無い(苦笑)。
衣装だけでなく、シアターコクーンでの2004年再演時のポスター、アテネ公演のパンフ&チケット(もちろんギリシャ文字)、公演を記念して描かれたヘロディス・アティコスの風景画なども展示。他の舞台のポスター等も沢山飾られていましたが、『オイディプス王』in アテネのスペースが一番大きかったです(笑)。また、DVD特典の映像も流されていて、いきなりどなり声が聞こえたなぁと思ったら、ちょうど蜷川さんがリハーサル中のコロスに檄を飛ばしてるところでした(大笑)。
あまり長い時間は居られず、後ろ髪を引かれるようにギャラリーを後にしましたが、未練たらたらで(泣笑)ギャラリーの外からももう一度覗きこむ。ギャラリーはガラス張りなので、ちょうど王と王妃の衣装の後ろ正面をガラス越しに拝むことが出来ました(喜)。王と王妃が寄り添うように、マントをたなびかせて舞台後方のドアに向かっていくあのシーンを思い出さずにはいられない…。
残念ながらこの展示もあと2日。お時間のある方は是非ご覧になっていただきたいと思います。勇気のある方は匂いを嗅いで来て下さい(こら)。平日の午後4時過ぎだったので人影はまばらでしたが、私の後に入って来た二人連れの片割れさんがオイディプス・スペースに入るなり「おー!野村萬斎だ!」と声を上げたのが何となく嬉しかったです(笑)。
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