『平清盛』第二十話「前夜の決断」呟きふくらませ。

前回、呟きコピペだけで感想仕上げたら、後から自分で読んでも何が何やら分からん状態だったので(泣笑)今回は呟きに肉付け。

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清盛くんと崇徳上皇決裂の雨の中に西行さん登場。だから上皇様のところに行ってあげて(泣)。 こんな緊急事態の真っただ中でしみじみと「エライこっちゃですなぁ」みたいなノリは何なん。上皇様はもう生きたまま怨霊化よ?これだけほっらたかしにしてるってことはもう白峯まで会わないつもりかしら西行さん…っつか西行さんのスタンスがよう分かりません。美坊主なのは確かですがw

びしょぬれの上皇様&悪左府さん。二人の「烏帽子+おくれ毛」見て呼吸困難ですワタクシ。「烏帽子+おくれ毛」大好物w ちょっとおくれ毛サービスし過ぎだけど。上皇様、泥水の中からベヘリットをちゃんと掬いあげましたか?(←しつこい)負けオーラむんむんですがこの二人だから何でも美しい♪

ナレ朝解説。画面に「後白河天皇VS崇徳上皇」「信西VS藤原頼長」すげぇ4ショットwww

天皇につくか上皇につくか、平氏一門会議中。清盛くん「すぐ決めずに恩賞の額を釣り上げる」なんだよ急に良い感じにブラック化してるじゃんw 大リーグの凄腕代理人でも横に居るんだろうかw しかしホント、コロッコロ変るんだよね主役の性格。雨の中上皇様に刃を向けてから人格変わった?このブラック化は大歓迎なのだけど…流れが掴めない(爆)。意図的?それとも本書きに戸惑いが?

「政に関わらねば世を変えることは出来ない!」いや、至極真っ当。今は亡き藤原家成さんの至言が甦る…変えたいなら「耳もとで吠える」公卿にならなきゃだめなわけで。もうこの路線で行こうね清盛くん。「みんな我が子」とか「みんな仲良く」はもう良いからw 頼みます~。

京の街をお散歩する鬼若。お?いよいよ七つ道具持ってるか?…いや、掃除道具かコレ(苦笑)?そこに現れる"生けるモビルスーツ"為朝!今にも戦がおっ始まりそうな空気にワクワクしてますこの連中。マンガチック(←褒めてますw)。

天皇側・上皇側どちらも、平氏がどっちにつくのかでやきもきやきもき。塚地信頼ええぞー。このお方、雁之助はんから「裸の大将」譲り受けてからか、「ちょっと気弱な良い人」のイメージ強いんだけど今回はかなり癖のある感じ?期待してます。さぁ平氏をダイタイソーのレジに持って行こうw「面白ぅ無い」と呟く貴方が面白いw

義朝くんは鳥羽院の遺志を継ぐべく一人で後白河方へ。え?なんでここに朱器台盤あるの?頼長さんが「近衛帝呪詛」の疑いを掛けられたのでまた忠通にーちゃんに返されたとか?まさか義朝くんが再度ぶんどって来たとか…。

コヒ為義さんは頼長さん(上皇方)の方に。当然鎌田さん親子も。正清さん辛いよな…前回、ブラック義朝くんときっぱり縁を切ったけど、主従ってそんな簡単なもんじゃない。コヒさんが気遣って「お前と義朝は乳兄弟なんだから、向こうに行きたかったら行きなさい」と。あーなんかこのコヒさんの言葉がしみいる。先をうっすら知ってるだけに辛さ倍増。でもうんと言わない(言えない)正清さん…。

清盛くん、まだどっちにつくか決めて無い。しかしベビーフェイスブラックハゲ・信西にはバレてましたw 「それで恩賞の額は思い通りにUPした?」とか微笑みながら訊くんだよーしかし清盛くんも負けじといけしゃあしゃあ「領地かなー官位かなーワクワク♪」あああこういう腹の探り合いみたいなやり取りサイコー。こういうのが見たかった、見たかったんですよ。特に主人公。

信西に連れられて高松殿の後白河の前に通される清盛くん。ゴッシー、なにやら清盛くんの過去をあれこれ語ってちょっとイラつかせたところ宣戦布告!答えを先延ばしにして恩賞釣り上げても所詮番犬は番犬、お前さんの思い通りにはならねぇよ、と。サイコロ振ってどっちに加担するかとっとと決めろ、と。しかし怯まぬ清盛くん「平氏はこの戦にもアンタとの勝負にも勝つから見てろ!」。いやいやいやこれぞ正統派ライバル対決、今回の清盛くんなら充分に受けて立てるじゃないっすか!!なぜ早くこうしてくれなかったと小一時間。

その返答を受けて「しめしめ、乗って来たな…」というゴッシーの微笑み…中の人のDNA出ましたな(汗)。これもまたリアルな"もののけの血"なんですよ。神キャスティングだよね。

源氏の館。♪燃え上がれ~燃え上がれ~燃え上がれ~為朝~~♪あ、矢を射て何かぶっ壊しましたwwwそのちょっと迷惑なプレゼンに百人力を得たと大喜びのコヒ為義さん。為朝君はどう考えても武力パラメータ上限100のところ110ぐらいありそうな反則キャラwその周りを何故かウロチョロする鬼若は何なんだw 今のところ見事にお邪魔虫なんですが…早く義経が生まれないと落ち着きませんねぇwww

もいちど平氏の館に戻って、こちらにも助っ人登場!脳筋の弟はやっぱり脳筋ですか的な忠清さんの弟・六郎忠直。あの源氏モビルスーツに対抗出来るのはこの兄弟かとも思いますがせいぜい武力90ちょいな感じ(苦笑)。いや90もあれば充分だけど向こうが反則パラメだから。さすがに勝てそうにない。

不安に思う一同に清盛くん、ゴッシーに恩賞釣り上げの魂胆を見抜かれたが、要は天皇方につけと言われたのだ、と。「俺を煽りながら、互角に戦えるところまで昇って来い!と言われたのだ」と。あ、なんかこういう「魂のところで理解出来るぜ」みたいな描写、ちょっとこっぱずかしい感じもしないでもないけどw しかし堂々としてますよ清盛くん。

さっきから再三述べてるように、今回の清盛くんはまるで別人格。その急激な落ち着きっぷりに戸惑いさえ覚えますわ。やはり上皇様に刀を向けるなどという大それたことをやって一ランク上がった?いつもクールな頼盛くんがいま一つ納得出来ない感じだけど、とにかく棟梁の言う通り平氏はゴッシーにつくことで決定。

戦乱の気配が迫って来るということで京の都では民衆が避難の真っ最中。由良御前&鬼武者くんの避難先に…えええええ同居するの常盤ちゃん???まぁ、どちらにもご主人様の胤の子がいるのだけど…由良ちゃんが大人の対応で笑顔で迎えます。由良ちゃん…偉い…偉いよ…ますます見なおしたよ…由良ちゃんファン激増しそうw

平氏の館も"疎開"に向けてバタバタ。この期に及んで時子ママ、源氏物語を避難先に持って行こうとするwwwいやこれもね、相変わらず頭ン中まるまる二次元萌えかよ!というより、こんな時でも平常運転のママが、この非常時にちっちゃい子達にとっては安心材料なのかな、と思えるんですね。それもこれも、ここまでの物語の流れにちゃんと緊張感があるからココぐらいはそう思えても嫌にならないんですよ。相変わらずの時子ちゃんにどこかホッとするじゃないですかw

頼盛くんクーデター?宗子ママに咎められますが「血の繋がらない兄には従えない。上皇様の方につく!」と強硬。考えてみれば「上皇方につく」というのは「現天皇に逆らう=逆賊」ってことになるわけだから、頼盛くんの反抗はあまりに現実離れとも言えるんだけど、やはり清盛くんの出自の問題というのはそこかしこで引っ掛かってくる。ここんとこちょっとほったらかしだった「もののけの血」問題再浮上。出自が引っ掛かっている人と言えばやはり…。

義朝くんも出陣。由良ちゃん・常盤ちゃん二人に見送られますが、親子兄弟が分かれて戦うことを心配する常盤ちゃんに対して、ただ「存分にお働き下さいまで」と友切を渡す由良ちゃん。由良ちゃん素晴らしい。この当時の女性の鑑だわ。義朝くんも余計な事は言わない。ただ「行って参る」と。義朝くんが変に絡まなかったお陰で、今更当たり前の事を言う常盤ちゃんが不用意に落されなかったのが良かった。由良ちゃんは正妻としての衿持を、常盤ちゃんは義朝くんが弱音を吐けるオアシスを。なんだ義朝くん滅茶苦茶幸せモノじゃないか(苦笑)。

コヒ為義さん出陣。従う鎌田さん親子に気を遣って、さりげなく二人をその場に残して人払い。コヒさん優しい…本当に優しい…そしてそれを重々分かっている鎌田パパ、息子と"最後の会話"へ。わざと義朝くんをdisりまくる鎌田パパ。自分の本心を押し殺している息子の心を解き放とうと。遂に「幾ら父上でも殿の事を悪く言うのは許せません!」と正清さん。それを待っていたんですよパパは。これで堂々と息子を義朝くんの元に行かせてあげられる。「厄介な殿を見捨てられないのはわし譲りだな…」

どんだけ私を泣かせれば気が済むんだ鎌田親子(号泣)。

そして義朝くんの元に馳せ参じる正清さん。「遅いではないか。主に恥をかかすな」と義朝くん。

源氏ドラマ最高潮。何この神台詞連射。

平氏出陣。清盛くんが号令をかける中、忠正叔父さんが頼盛くんを引きとめます。上皇方についてはアカン、たとえ勝っても「棟梁を裏切った」と後ろ指さされるのは亡き兄上(忠盛)の本意ではない、と。しかし頼盛くんは当然反発。何より兄の"災いの血"を疎んじていたのは忠正叔父さんではなかったか、ここでその兄に従って平氏が根絶やしになっても良いのか、と。

忠正叔父さん、にしゃり。

清盛くんと頼盛くん合流。忠正叔父さんが上皇方につく!と知らされる。「平氏の絆はどうなる!」と激昂する清盛くんに頼盛くんが"叔父からの伝言"を…

「清盛、わしとお前の間には絆などはなっから無いわ!!!」

家貞さんがフォローするように、この度の忠正叔父さんの"叛意"は戦国時代の"真田氏生き残り計画"と同じで、天皇方・上皇方どちらが勝っても、勝った方についた者達が生き残れば平氏は存続出来る、そういう目論見もあったでしょう。しかし忠正叔父さんの本当の目的はそれだけでは無く、清盛に「本物の棟梁」として立ち上がってもらい、亡き兄・忠盛の想いに沿うことだったのではないかと。

仲良しこよし描写ばかりが目立つ平氏一門。「みんな我が子」と歌を詠んだスチャラカ歌会や、余りに非現実的だった鳥羽院&崇徳院の仲直り作戦など、清盛くんは自分の出自の負い目の裏返しのように「絆キャンペーン」を展開していたわけで、それはどう見ても甘い、あやういとしか言いようがなかった。そしてクールな頼盛くんが実際に反旗を翻して、その絆とやらがかなり怪しいことが露見してしまったわけです。それは宗子ママが早い段階で"予見"していましたよね。何かあった時は忠正叔父さんに動いてもらうよう約束するシーンがあったはずです。家盛くん亡きあとの唯一の"純血種"である頼盛くんを失ってはいけない、そういう気持ちもあったと想像出来ます。

平氏が本当の一枚岩になるために、清盛くんが現実を見極めた棟梁になるために、万が一の時は一族の全ての澱みを背負って消える覚悟の忠正叔父さんなのでしょう。宗子ママが重仁親王の乳母であったとか、忠正叔父さんが以前から摂関家と懇意だったなどという「史実」を敢えて?封印して、この保元の乱における平氏分裂に新たな重い人間ドラマの肉付けがなされている。

ここのやり取りを見ながら、今まで清盛くんと何かにつけ対立してきた忠正叔父さんのあのシーンこのシーンが甦って来る。あの時は「叔父さん随分酷いこと言うなぁ」と思ったけれど、今となってはあれもこれも今回の話に向かうための布石だったのだなぁとしみじみ。

もう一度、弓の手入れをする忠正叔父さんの「心の声」として。

「清盛、わしとお前の間には絆などはなっから無いわ!!!」

平氏一門を結束させるには「俺の屍を越えて行け」と聞こえました。

…ったく…平氏といい源氏といい…もう涙腺が痛いです勘弁して下さい…。

遂に各陣営の"役者"が揃い、いよいよ初めての大乱「保元の乱」へ突入!!「清盛がやっと兵を上げたな」と不敵な笑みの後白河天皇。この笑みを見ると、まだまだ武士達は朝廷内紛の代理戦争をさせられる番犬だなとも思う。武士達が「互角に渡り合えるところまで昇って来た」時に、このゴッシーの笑みはどう変わるのか。

光と闇の平安が、激しく動き出しました。

そして…しばらく我慢してきたけどこの際言ってしまおうかな…
「日曜夜8時からのサムシング・スペシャル」復活!!

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『平清盛』第十九話「鳥羽院の遺言」実況呟き集。

さすがに長文感想が苦しくなりまして(苦笑)かといって上手く短くまとめる能力もなく(泣笑)試しに視聴時実況ツイートを掻き集めまして時系列で並べてみました。今あらためて自分の呟き読んでみると逐一アホだwww更に、これだと番組見た人にしか意味が分からないwwwおそまつさまですm(__)m

ちなみに「まーくん」とは「雅仁親王=後白河天皇」ですすみません。

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やっぱおさらいの方が良いと思うんだがー

爽やかな海のシーンopで悪左府様のテロップw

確かにこのベビーフェイスがかえって怖いんだな信西w

「許せ」「許さぬ」この繰り返しのカット大好きだ。

もうちょっと調度品を映して欲しいのだよ陰陽師シーン。

風聞…今のネット社会ならもっと莫大に広げられそうだ。

お父ちゃんに「悪左府」と言われるのはさすがに辛いかな。

浪岡サイコー!!!!!<義平  この義賢の場面って歌舞伎では凄く有名らしいけどよう知らんのだ…

源氏と言う集団がブラック過ぎる。というか義朝くんが暗黒面。鎌田さんが泣くと私も泣ける。

頼朝くんが曲がってしまいそうで怖い…由良ちゃんは絶対パパの悪口言わないんだよね。当時の女性としては当然かも知れないけど、でも切ないわ。

出た逆髪!っつか滋子たんもビリジアンだね。

襟を揃える教盛くんwwwwwwwwwwwwさりげなく注目w

確かに妄想大王さんが仰るようにシエちゃんの匂いがちょっとするよな…<滋子たん

うーん、ここの宗子ママの気持ちをどう取るか…難しいな<「苦笑いなさっておるやもしれぬ」

麿軍団めんどくさそう。そして塚地が結構クセモノそうw

これ、読み手は気がつかないのねw<折句

すごいなまーくん、この歌を耳で聴いた時点で気づいてる。

まーくん、それでも星一徹はいけません。

鳥羽ちゃん、幾らなんでも翻し過ぎ。よれよれじゃん。

「ここは私の世だ」コレ聞くともしかしたらまーくんの方が白河院の子なんじゃないかとさえ思う。

確かに「仲直り作戦」は甘いかもしれないけど、下手にゴタゴタさせないためには必要な策かも…いやいや、それも甘いのかなぁ。

この「お手紙ビリビリ」は後の讃岐流罪後に崇徳上皇が京に送った経文を捨てられたのと呼応するんだろうな。そして演出としては多分、その経文を捨てる場面にも清盛くんが居る、と。

でも何だかんだ言って松ケン清盛、良い面構えになったよな。

「いざという時にはそなたが守っておくれ、亡き殿のお志を」宗子ママ怖い。平氏の存亡に最後まで関わる宗子ママ。

鎌田さん親子をいじめないで(泣)。

やっぱり円満な平さんちが羨ましいんですよ義朝くん…

義朝くん、目がトンでます。それこそもののけ状態です。

しかしこのドラマ、すぐに人の鼻先に刀を突き付けるな(苦笑)。

まぁここに一つ、ラストの清盛くん豹変の布石があるな<義朝くん訪問

うううううう、得子さんがココに来られる(来ると決心した)心臓の強さwww

本音出したなベビーフェイスハゲ<「天下大乱!」

一番大事なのはいまのところ常盤ちゃん<義朝くん

鳥羽ちゃんの最期。やはり感慨深い…前半の功労者。

この雨と牛車の列のコントラスト、最高です。色彩も、松明の輝きも。全てが芸術的。そしてこの崇徳上皇のノービリティー。完璧な場面。

清盛くんが剣を抜くのは何かを決心した記号なんだけど、ここはやっぱり相手が上皇だから無理かなぁ。

あああああ、鐘が鳴っている…清盛くん云々ではなく、この鐘の音で引き下がったんだな上皇様。

この雨の中で上皇様と悪左府様が出会ってるだけでドラマだ。このシーン観るとほんと固まる。そして上皇様が倒れこんでいる泥水の中にベヘリットが埋まっているのだきっと。

このドラマを観ていると各登場人物のお墓参りをしたくなるってのが凄く良く分かる。とりあえず讃岐は坂出に行きたい。上皇様に会いたい。

今年の大河キャストが発表になった際に「崇徳院=ARATA」を見て、そのエキセントリックさで(例:『20世紀少年』13号)選ばれたかなとかバカなこと考えてたので今は上皇様に向かってジャンピング土下座。この美しさ・このノービリティー・この狂気。崇徳院そのものです。脱帽。

確かにあの最後の清盛くんの翻り方を見ると卑怯に見えてしまうよな。このドラマ、不思議なくらい主役に対して台本が不親切というか…後々の伏線になってるとしても、もう少し胸の内を丁寧に書いてあげた方が良いんじゃないかと。完全にダークヒーローにするならまた話は別になりますが。

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朗読『宮沢賢治が伝えること』5/15。

2012年5月15日(火)19:00~ 於:世田谷パブリックシアター

演出:栗山民也

公式サイト http://www.siscompany.com/kotoba/

出演:麻実れい/野村萬斎/段田安則
マリンバ演奏:中村友子

『春と修羅 序』/段田
『春と修羅』より「林と思想」/萬斎
『注文の多い料理店』/麻実・萬斎・段田
◆『何といわれても』/段田
『よだかの星』/麻実・萬斎・段田
『春と修羅』より「春と修羅(mental sketch modified)」/段田
---短歌3首---
『春と修羅』より「永訣の朝」/麻実・萬斎・段田
---短歌1首---
---「星めぐりの歌」---/鴨志田智愛(Vo.)
---短歌3首---
『雨ニモマケズ』/萬斎
◆『稲作挿話』/麻実
『ポラーノの広場』より「風と稲穂」/麻実・萬斎
『春と修羅』より「報告」/麻実・萬斎・段田

5月に上演予定だったシス・カンパニー公演『リアルシング』が出演者の都合により上演中止となり、その代わりの企画として立ち上げられたのがこの「朗読『宮沢賢治が伝えること』」。しかし蓋を開けてみれば"ピンチヒッター企画"とは思えない超・超・超豪華メンバーが集合、様々な組み合わせによる"日替わりメニュー"に、どの日にしたら良いのかチケ取りを迷われた方も多かったかと思います。ワタクシの場合は当然ながらw芸術監督ドノお出ましの日に焦点を合わせ、更に手堅く麻実れいさん・白石加代子さんとの共演の日をGET。段田さんを生で観るのは初めてとなりますが、普段TVドラマ等で安定感抜群のお姿を何度も拝見してますので期待をたっぷり膨らませての三茶入りとなりました。

朗読の舞台と言えば昨年、東日本大震災のおよそ2カ月後に同じくSePTで開催された『東日本復興支援リーディング いのちを詠(うた)う~日本の現代詩から~』も拝見致しましたが、この時はまだ震災ショックが生々しく心身に残っている時期であり、急造企画であったことからあまり飾り気の無い舞台構成が更に場の重苦しさを増幅させて、終演後「キツイな~」と参ってしまいそそくさと帰宅の途についたため、芸術監督ドノ自ら例のシーツを持ってロビーで募金活動を展開した場面に遭遇出来なかったという痛恨の思い出があります(募金は開演前に置かれていた箱に致しました・苦笑)。今回も急造と言えば急造ですが、『リアルシング』演出の栗山さんがそのままスライドして演出担当されるということで、その辺りも楽しみにして参りました。

舞台は前方に無造作に積み上がった本の山(『ベッジ・パードン』で使ったものかしらw)。中央に大きめのテーブルと椅子が3脚(出演者が着席します)。その後方、一段高いところにマリンバ設置。背景に投影用の縦長のバックスクリーン。舞台をぐるりと囲むように5~6本のライトスタンド。全体的に"書斎"のイメージ。2階席からだともっと良い感じに見えた?

衣裳は段田さんが淡い色のスーツ(ノーネクタイ)、麻実さんが白のチュニックと細身のパンツという普段着っぽいシンプルなモノに対し、芸術監督ドノはオレンジ?ベージュ?っぽいシャツに暗い色のゆったりしたズボン、首から背中に麦藁帽子を下げて、ズボンの腰には手ぬぐいがだらり、とどめに足元は裸足に草履、とまぁ畑に出る賢治コスプレwwwこれ、他の日の芸術監督ドノポジションにあたる方は同じような格好してたのかなw?

今回は、前述の『リアルシング』御出演予定だった段田さんが本公演全42回中34回に登場するという"段田無双"をどのようにやり遂げるのかというのが注目点の一つでありますwそして先日『サド侯爵夫人』にて演出家と出演者の立場だった芸術監督ドノと麻実さんの"久々の共演(『六道輪廻』以来でしょうか)"も。

1時間という短い上演時間の中でかなり多くの作品が「読まれ」ましたが、その中から印象に残ったものをピックアップして。

まずは何と言っても『注文の多い料理店』!!実は宮沢賢治の作品そのものはそう夢中になった事も無く、有名どころは何となく知ってるというレベルで(苦笑)申し訳ない次第なのですが、この『注文の多い料理店』だけは別格で、子供の頃児童書で何回も何回も繰り返して読んでいた「一番古い記憶のお気に入り」wなので今回この作品が取り上げられると知って大変嬉しかったと同時に「いくら贔屓の芸術監督ドノでも厳しめに見ちゃう(聴いちゃう)ぞ!」ぐらいの気持ちでいました。

結果から言えば「厳しめのつもり」があっさり吹っ飛びトレビアン!!3人の掛け合いがそれはもう見事で朗読を飛び越えて「お芝居」でした。今にも3人が立ち上がって身体を動かしそうな…地の文は麻実さんがまるで小さな子供に読み聞かせているように、優しく且つ情感豊かに読みあげていきます。罠にかかる2紳士…芸術監督ドノは軽めにお調子者っぽく(「エイスケの型」の匂いw)、段田さんは落ち着いた大人っぽい感じで、それこそ「助さん格さん」か「太郎冠者次郎冠者」かwwwファンタジックな情景が声だけでまざまざと浮びあがって来るんですよね。客席から何度も笑いが。とにかくお三方ノリノリでした。

『よだかの星』では麻実さんの可愛らしさが、醜いよだかの傷つきやすい内面を繊細に描いていました。段田さんがよだかを脅す鷹・弟のカワセミ・太陽・星座など複数の役を担当、鮮やかな声の演じ分けでこれも情景が無理なく浮んで来る。地の文の芸術監督ドノはクライマックスに向かってドラマチックに。悲しい話だけど美しかった。

『春と修羅』は硬質な文体が段田さんの抑揚を押さえた明晰な語り口で流される。『永訣の朝』は「にほんごであそぼ」のキッズ&コニちゃんの名演でもおなじみですが、このお三方に語られるとやっぱりつらい話だなぁと。段田さんの囁くような「あめゆじゅとてちてけんじゃ」が会場空間に染みいっていく。

『星めぐりの歌』がプログラムの良いアクセントになっていました。舞台・客席は暗転しスクリーンが降りて来て、そこに投影される満天の星。萬斎ファンなら『子午線の祀り』を思い出したかも。朗読はお休みで、透き通った声質の女声Vo.が流れます。前述の「にほんごであそぼ」ではお馴染のあのメロディ。賢治が口ずさんでいたメロディを友人が採譜したもの、とパンフにありましたが、「にほんご」オリジナルだと思い込んでおりました(苦笑)。歌詞に合わせて、投影された星を眼で追ったお客さんは少なくなかったのではないでしょうか。

『雨ニモマケズ』で不覚にも落涙。賢治ルックの芸術監督ドノ独壇場ではありました。うん、正直言うとちょっと「気張り過ぎ」だとは思ったんですよね。芸術監督ドノの中ではこういうイメージなのかも知れませんが。しかしここまでこの朗読舞台を観てきて、自分の心の中が完全に「出来あがっていた」んだと思います。そこにとどめの『雨ニモマケズ』だった。後でいろいろ調べたところ、ここで泣けちゃった方が沢山いた模様。うーん、してやられたw

ここで感想を紹介しきれなかったモノについても、どれもこれも耳に残る朗読だったと思います。まずこの日のお三方の実力ありきとは思いますが、それと同じくらい構成・演出が良かった。特筆すべきはやはり全編、絶妙の存在感で鳴っていたマリンバの音色でしょう。柔らかい音色が決して朗読を邪魔せず、むしろ声を盛りたてるような"アンサンブル"を奏でていました。2階席以上だったら演奏の手元も見えたかも知れません。舞台セット、照明効果、スクリーン投影などの演出も本当に「ちょうど良い」の一言。一時間の中身がとても濃密で、それでいて押し付けがましく無い。まさに「癒し」の一時間でありました。

万雷の拍手の中、お三方とマリンバの中村さんが退場して客電が点きましたが、もう一度自然に拍手が巻き起こる。場内アナウンスが入ってカテコの夢は潰えましたが(泣笑)。この拍手、出演者の皆さんはもちろん、スタッフの方々にも届いたでしょうか。

"急造"とは思えない、本当に良い企画でした。今あらためてパンフを見るとその豪華な出演者リストに目がクラクラしますがwこれ、単純に「自分の好きなタレントさん」目当てで日を選んでも全く問題無いと思います。良い意味で"普段着"の彼らに会うことが出来るのではないかと。あまりこういう朗読に慣れてないから怖い、と心情を吐露されているお方も数名いらっしゃいますがwそういう人達の"奮闘ぶり"もこの構成・演出の中でなら楽しく見られる(聴ける)ように思えてならないのですが。

とにもかくにも、良い舞台でした。次回、白石加代子さんの回がまた楽しみです。

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お知らせ。

母屋のTOPページに掲載致しましたが一応こちらにも。

えっちらおっちらと10年続けて参りました母屋『DIVINE COMEDY』の更新を、諸事情かんがみて本日より全面的にストップ致します。期限は決めておりません。今のところ、そのまま閉鎖するのではなく、閲覧者の皆様の貴重な舞台レポートも多々掲載しておりますので、サイト自体を「資料室」として遺しておこうと考えております。

サイトを開設した10年前と、ネットの中も自分自身の周囲も大きく環境が変わりました。なかなかコンスタントに更新出来ないこともありますが、一旦自分のネット環境を省みて活動を整理しようと思い、このような結果となりました。当ブログ共々、閲覧者の皆様の大きな支えあって存続してきた母屋なので、皆様に向けては大変心苦しいところもあるのですが、ご了承いただければ幸いです。

以降の活動は当ブログとTwitter中心になるかと思います。こちらも無理がないように、萬斎師の舞台レポ中心でぽちぽちと更新していくつもりです。今年、大変楽しませていただいている大河ドラマ『平清盛』の感想も、残念ではありますが定期的に更新するのはここまでとし、無理のない範囲で書ける時、書こうと思った時にそうしようと考えております。

なにぶん、ここまで単に自己満足の更新を続けて来ただけなので、わざわざお知らせする程の価値があるのかと疑問に思いもしましたが、なにより、母屋も当ブログも、閲覧して下さる皆様のお陰でここまで続けて来られたわけですので、このようにお知らせするかたちをとらせていただきました。

以後、なにかと無作法なところも多々出て来るかと思いますが、何卒宜しくお願い申し上げます。

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成せば成る、成さねば成らぬ何事も。

以前当ブログでも募集記事を掲載致しましたが、NHK教育TV(Eテレ)での再放送希望アンケートページ「お願い!編集長」にて再放送願いスレッドを立てておりました『ファウストの悲劇』、遂に…遂に…

再放送、決定致しました!!!!!

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http://www.nhk.or.jp/e-tele/onegai/detail/374.html

★再放送のお知らせ

お待たせしました!再放送の準備が整いました。

Eテレセレクション「ファウストの悲劇」
5月26日(土) 午前0時~2時51分(金耀深夜)


主演の野村萬斎さんのインタビューとともにお届けします。

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この日をどれだけ首を長くして待ったことか…私は言い出しッペではありませんが、中心になって動いて下さったTwitterのフォロワーさんの尻馬に乗っかってw Twitter中心に拙いながら宣伝活動をさせていただきました。そして今日現在で「Eね!」は400超、コメントも70を超すという素晴らしい結果が出ました。もちろん数が集まったから即再放送決定とはならないわけで、ここからは"大人の事情"も大いに絡むであろう検討会議に是非がゆだねられることになりましたがこの度、正式に再放送の運びとなりました。それもこれも「Eね!」ポチとコメント書き込みにご協力下さった皆様のお陰です。あらためまして心より御礼申し上げます。

「成せば成る、成さねば成らぬ、何事も」。上杉鷹山の言葉が心に染みいる今日の佳き日。結果はともかく、まずやってみなきゃ何も始まらないと、計画を立ち上げて下さったフォロワーさんに感謝。この思いがBunkamuraにも通じて、DVD発売なんてことになってくれたらこれ以上の喜びは無いのですが…。

何はともあれ、皆様録画のご用意を忘れずに(^o^)/

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『平清盛』第十八話「誕生、後白河帝」②。

①より。





場面は雅仁親王が向かった美濃の青墓。掘っ立てに近い街並みの埃っぽい通りに異形の集団が集って、何やら踊ったり歌ったり楽器を鳴らしている"異空間"。ここに麿赤児さんが居ても違和感無いw現代で言うところのロボットダンスに良く似た舞が出て来て、これは現代のモノを取り込んだのかなぁと思ったら、振付担当のTAKAHIRO氏が当時実際にあったという「蟷螂(とうろう)舞」「骨無し舞」「骨有り舞」などを忠実に再現したと知りビックリ。つまりこの青墓は「原初の芸能」のスポットの一つであったと。

実際この青墓には古くから遊女や傀儡子が"芸能集団"を形成して生計を立てており、ここで生まれた芸能が後に猿楽に昇華され、能狂言のおおもととなった。まさに「能狂言エピソード・ゼロ」の世界だと思ったら血が滾りましたよwww怖がる信西ワイフを尻目にその異形の集団の中にどんどん入っていく雅仁親王。アーティストの血が騒いでしまったんでしょうなぁ。

更に先に進むと今度は安摩の面を被った子供達が「花いちもんめ」のような遊びに昂じている。これもまた不気味。しばらく雅仁くんと戯れたかと思うとぱっと姿を消してしまう。さてここは現(うつつ)か"かくりよ"か。とにかく青墓シーン全般のカメラワークや色彩が良い!これもまた"平安の闇"。すると何処からともなく聞こえて来る「遊びをせんとや…」の歌声。この声はペンギンソング…もとい、祇園聖子ちゃん再登場!!でもまーくんは彼女を知らないわけです。祇園女御の方も彼を分からないかも…しかし運命が二人を引きつけるんですね。これももしかしたら亡き白河院の"呪縛"の一つなのかも。

その歌声に一発で魅了された雅仁くん、せがむように「もう一度歌ってくれ!」と。半べそ顔が子供のよう。いつの間にか竹林の中に屏風が置かれ毛氈が敷かれ、歓待を受ける。周囲にあの安摩の面の子供達が二人を見守るように散在。何処までが現実で何処までが幻想なのか分からない。今は「乙前(おとまえ)」と名乗る祇園女御はその本当の素性を雅仁くんに明かしません。なにせ元々は白河院の寵姫だったんですから本当はかなりの「おばあちゃん」のはずwしかしまぁここは夢か現か分からない世界だから…これでも良いのかなw

ここで雅仁くん、自分と清盛くんの「生き方の違い」を自虐的に語ります。清盛くんは軽やかにこの世を面白く生きて、多くの人に頼られているけど、振り返って自分は誰に必要とされるでも無し、居ても居なくてもいい程度の人間なんだ、と。今まで吐き散らした暴言や皮肉の数々の裏側にこんな寂しさがあったわけで。ぶっちゃけ清盛くんを持ち上げ過ぎと思いますけどw「声が枯れるほど歌っても誰も振り向いてくれなかった」というのは切ない台詞だなぁ。そこで祇園もとい乙前さんが「貴方は今まで自分の中のエネルギーのやり場を見つけられなかっただけ。今度はその内なる力が世の中を変えますよ」と。ある意味これも"もののけの血"だと思うのですよね。上に立つべくして在る者の潜在的なパワー。

励まされて安堵した雅仁くん、乙前さんの膝枕で眠りに落ちて行きます。(乙前さんは実在の人物ですが)ここはやはり白日夢だったような。将軍足利義政が迷い込んだ浄土寺の裏@『花の乱』みたいな。しかし良い場面でした。VIVA青墓。

義朝くんが用意した護摩壇の甲斐も無く、近衛帝崩御。享年17歳。あまりに儚かった。病気平癒の祈祷の真っ最中に近従から崩御を告げられ絶叫する得子さん。空間を斬り裂くような悲鳴が混乱の幕開けのベルに。訃報を聞き御所へ向かおうとする清盛くんに盛国「みな朝廷の動向が気になって戦々恐々としている。一門の中にも騒ぎ始めた者がおります」と。いやその詳細が知りたいですよ!もう単純に和気藹々なだけの平氏シーンにはお腹いっぱい。詳細は来週かな?

一方摂関家では同じ時期に頼長さんが奥様を亡くしておられたとのこと。「え?奥さんいたの?」…っつか「結婚してたの?」的ツッコミが雨あられと降り注ぎましたがwwwえっと確か頼長さんは「人生を"2倍"楽しめるお方」でしたよね?そんな中、当然ながら頼長さんも急いで御所に弔問に向かうわけですが、途中で「服喪中の昇殿はNGです」と遮られる。ここでの頼長さんの反応がまたまた「らしい」。実に納得した顔つきで「それは尤も。理にかなている」と。

ナレにもありましたがこの時全く疑わずに「第一モットーである道理に則した」ことが後々彼自身の首を絞めることになる。遮ったのは今は亡き家成さんの養子の師光くんだったでしょうか。頼長さんが戻った後その後ろから登場したのがやっぱり!ブラック信西だー!鳥羽院と昵懇だった家成さんの養子くんですから、院と対立する頼長さんを蹴落とす為と言えば当然協力を惜しまなかったでしょうね。ということで頼長さんは見事、次の帝を決める話し合いからハブられることに。

そして会議が始まったわけですが、全く意見がまとまらない。忠通さんなんか、崇徳上皇の息子重仁くんに白羽の矢が立ってしまったら自分がどんな仕返しをされるか分かったもんじゃないのでガクブル、とにかく「重仁さまはダメ!」と主張するもんだから信西に「話がループしてる」言われる始末(苦笑)。

護摩壇の部屋には雅仁くんが。その外に清盛くんが通りかかり身を低くして控えます。弟(近衛帝)の早逝に思うところあったらしく「人は生まれて来ること自体が博奕。しかし生まれて来なければ勝負にならない。それでは面白くない!」と力強く語ります。またまた清盛くんの「面白う」が伝播してより高品質になって還元されてますな。雅仁くんの「要らない子脱却宣言」。世間を斜めに見て皮肉かましてgdgd生きるより、チャンスを生かして勝負に出るんだ!と。モノホンの厨二がオセロの駒のようにひっくり返る瞬間の"きらめき"が凄いですよ松田雅仁。多分御本人はこう言われるのは嫌かも知れませんが、リアルお父上の演技に胸ときめかせた世代としてはDNA恐るべしと思ってしまうんですね。

会議は収拾のつかないままやっと鳥羽院が発言、「重仁を立てて、崇徳上皇に詫びたい」と。月光の中、13年間忍んで願い続けた重仁即位の沙汰を待ちながらたたずむ崇徳さんの余りに美しいイメージ映像を挟みつつ(しかしこの井浦さんのノービリティー…言葉が出ないわ)、院は自分が白河院に拘った為に上皇を苦しめたと悔やみます。あの清盛くんの"エアアロー"の効果絶大だったということですね。うん、確かにいまさら感は否めないですけど、この結論に達するまでの三上鳥羽院の苦悩の絵面はそこかしこで凄まじかったわけです。個人的にはもっと政に関与する院の姿が拝みたかったのですけど。

しかしその院の願いはブラック信西によって遮られる。「今更そうしたところで上皇はお許しにならないだろうし、重仁様を立てることによって院派と上皇派に分かれて混乱を招きかねない。天下を握っているのは法皇様なのだから、法皇様が操りやすい者を立てるべき」と。まぁ言ってる事はまっとうに聞こえますが、うまーく雅仁親王にお鉢が回るようにしてるわけです。その前に雅仁親王の息子も候補に挙がったのですが「父親を差し置いて息子が即位するなどあり得ない」と釘を刺してますしね。「宋マンセー」の学問純粋真っすぐ君だったあの日のサダヲ高階はいまいずこ。朝廷のゴタゴタに嫌気がさして出家したって設定でしたよね?この変わりよう、もしかしたら場面が幾つか割愛されている所為かなとも思います。ちょっと不親切な気も。

そして決意の雅仁くん、あの青墓で乙前に教えてもらった「遊びをせんとや…」を歌い出す。それに反応する清盛くん。"パイレーツ・オブ・瀬戸内海"の回で海賊船に捕えられマストに吊り下げられた時に聞こえてきた歌。忠盛パパが舞子さんを思い出して思わず口ずさんだ時と同じく、この曲が効果的に響いて来ます。「遊びをせんとや生まれけん」という言葉の意味がやっと形を成して来た。やっとやっと、二人の長い長いモラトリアムがここで終焉を迎えるんですね?そう思って良いですね?ね?

BGMがメインテーマに変わり、ラストに向けて怒涛の映像連発!突然身を回転させてぶっ倒れる崇徳上皇!目は血走り身もだえするばかり。「上皇様!上皇様ー!!」と絶叫し号泣する近臣教長さん。会議の結果は雅仁親王が後白河天皇として即位!!近臣たちが跪き頭を垂れる中、御簾が巻き上げられ中からあらわれる不敵な笑みの新天皇…もうあちこちで散々言われたキャッチコピー?ですがこう言うしかないでしょう!

ゴッシー爆誕。

確かにあの後どのような論議がなされ結果的に雅仁親王が立てられたのか、ちょっと分かり難いところはあります。しかし崇徳さんの卒倒と教長さんの号泣、護摩壇の前で茫然と座り込む鳥羽院(決断を下したのはもちろん院ですね。「遂にやってしまった…」という感じでしょうか)、にんまり笑みを浮かべる信西、驚愕と緊張の表情で廊下を駆けて行く清盛くん…ナレが事実を語るのみでスピーディーに役者さん達の表情を追う画面で、これが大変な歴史のうねりを迎えているという状況を充分に体感させてくれます。締めはナレの「都の事態、芳しからず」。クサいなと思いつつw「こりゃ一本取られたな」な気分。今こうやって書きだしているだけでもゾワゾワしてくるくらいで…。

うむむむむ…ますます「前回は無かったことにして」ですね(爆)。もちろんツッコミどころは一杯ありますし、説明(言葉では無く場面で)不足とか、相変らず平氏のシーンがヌルいとかありましたけど、何より歴史が大きく動いていく、その抗し難いエネルギーに人間が巻き込まれていく、それは悲劇だけでなく、そのエネルギーに上手く乗れた者が"スター"となっていくワクワク感、そういった"歴史物"の面白さをかなり堪能出来た回となったと思います。あちこちで役者さんのポテンシャルがきらめきまくってましたし。井浦崇徳の悲劇的なノービリティー、松田雅仁の「何か持ってる」オーラは特筆すべきものでした。

平氏シーンのヌルさもあって肝心の主人公はまだまだな感じですが、今のところは話題の主役を他のキャラに譲りつつ、今までのようにギャーギャー喚かずに着実に足場を固めていくような落ち着きは段々身についてきたようには見えます。如何せん今までが今までなだけに(これ、他の回でも書いた記憶が・苦笑)、例えば雅仁くんに持ちあげられてもこそばゆいだけなんですがwここまで歴史が動いてきたのだからもう後退は出来ません。良い感じにはなって来ていると思いますので、引き続き厳しくw期待しながら見守りたいかなと。

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『平清盛』第十八話「誕生、後白河帝」①。

えー、実のところを申し上げれば前回のアレで「もう視聴やめたろか」思ったんですよ(泣笑)。記念すべき第2部の一発目がホームコメディ。「平(たいら)さんちの愉快な仲間達」…まぁところどころ愉快じゃ無かったですけどw まさかこれがいわゆる"テコ入れ"だったのか?と背筋が寒くなる思いでした。しかし予告を見たら雰囲気ががらりと変わっていて…「ん?これはまだ諦めるなっちゅーことか?」と気を取り直し、何とか今回までこぎつけましたw

アバンでやっとこさ「家系図」登場。今までださなかったのが不思議なくらい。特に"叔父子"や"皇太弟"の辺りで使って欲しかったなぁ。こういうオーソドックスな説明はどんな場合でも大事じゃないでしょうか。

病に苦しむ近衛帝。確か前回も同じような容体で…よくもまぁあのスチャラカ歌会を開けたもんだとwなんかホント前回だけ異様に浮いてるw自分が崇徳院にむごい仕打ちをした報いじゃないかと悩む鳥羽院。これは前回の歌会における清盛くんの「家族バンザイ宣言」に感化されたのかw?その話を聞いていた家成さんがなんと病に倒れる!いやこれにはホントビックりというかショック…久々にTV画面に向かって「まさか!」と叫んでしまった。清盛くん元服の際に彼が放った「(野良犬が)吠えるなら聞こえるように耳元で」という名言。あれが頭の中をグルグル回る。それ以降平氏を陰に日向にサポートしてきた家成さん。宗子ママへの淡い思いもあったけどおくびにも出さず…なんと慎ましやかで、それでいてなんと頼りになるお方だったか。

ドラマのいちキャラの死がまるで身内を失うような寂しさを覚えさせるとは、家成さん本当に素敵な存在だったんですね。悪左府様の命で自宅を襲撃された件についてシナリオ上そのままになってしまったのは残念ですし、家成さんの最期の頼みを受け取る清盛くんに、ここまでもっと貫禄の積み上げがあったならとも思いますが、ここはもう純粋に「家成さんお疲れさまでした。ゆっくりお休み下さい」と声掛けしたいです(涙)。

近衛帝危篤で一気に盛り上がる(爆)崇徳上皇サイド。近衛帝がみまかればネクスト帝は息子の重仁だとワックワク状態。しかし呼ばれた清盛くんは「自分(平氏)は鳥羽院に忠義をつくしているから院と仲違いしている人をサポート出来ません」とにべもない。だーかーらー…家盛くんの頼長さんにお呼ばれの件はどうしてあんなに安易に喜んじゃったのよと小一時間。そしたら崇徳さんが「お前がこの醜き世を面白う生きよと言ったではないか!」と激昂!いや、清盛くんがいままでどんだけ「面白き」を繰り返しても何にも伝わって来なかったんですが、崇徳さんの中で咀嚼されたら随分と実のある言葉に聞こえたなと(爆)。ま、これはこれでそういう風に聞こえれば成功ってことなのかも知れませんがw

ここで崇徳さん、プレ西行の義清さんの"出奔の歌"を詠みあげる。いつになったら再会出来るのでしょうこのプラトニックなカップルは。世捨て人のようだった雌伏の13年間、やっと自分が「面白く生きる」きっかけをつかもうとしているのに!と更に清盛くんに詰め寄る崇徳さん。その目に"本気"を見て取って動揺を隠しきれない清盛くん。モヤモヤを抱えたまま帰ろうとすると目の前に今度はまーくんwこと雅仁親王が!同居してた胤違いのにーちゃんが権力奪取のチャンスに燃えに燃えているのを「結局武士に頼るとかどんだけ~」てな斜め見してるわけですよ。ええ、彼の通常運転なんですけどねwしかしどっか気に掛かっててしょうがない感じ。清盛くんは清盛くんで「それだけ武士が重用されるようになってきたのですよ」と頭下げながら「ドヤァ」するwうん、ホントに先週のが無かったらよりカッコよかったんですけど。叫ばなくなっただけでもかなりのレベルアップですw

さて平氏の会議。鳥羽院につくか崇徳上皇につくか。おおー!やっと真っ当な会議やってるじゃないですか!だから家盛くんお呼ばれの時もこのくらい悩めよ(←しつこいw)…そんな中で出来過ぎ盛国くんが朝廷内のパワーバランスを見越した分析を披露。おいおい元・漁師でもこんだけ分かってるんだぞ(←だからしつこいw)…とか言ってるうちに先日弓の稽古で下手こいた経盛くんが「上皇様に付いたら歌会に誘ってもらえそうだし~(うふ)」とか要らん発言したもんだから脳筋忠清さんがプッツン!!ここから会議はgdgd…(ーー;)

それぞれのキャラがそれぞれ、実にその人らしい発言をするんだけど、要は緊張感ゼロなんですよ。「まぁ平氏は(源氏と違って)喧嘩も楽しげでよろしゅうございますね」とか寝言言う場じゃないですよコレ。院につくか上皇につくかって物凄く差し迫った問題じゃないですか。そこで「ギャグ担当平氏ファミリー」を見せる意図がよう分からん。とどめに棟梁清盛くんが「院と上皇を仲直りさせればええ!」と激甘まとめ。朝廷シーンの緊張感から激しくずっこけますわ。これから清盛くんが二者の調停役として奔走するという"予告"なのかも知れませんが、何故いつも平氏ファミリーシーンは必要以上に"ぬるい"んだろう…。

まぁ…会議シーンの締めで盛国くんが真っ先に「ははーっ!」と棟梁に頭を下げ、周囲がそれに釣られるように(半分納得出来ないまま?)頭を下げたので、ちょっと不協和音の匂いは残しましたかねぇ。

源氏のターン。九州は鎮西で鳥羽院の所領を荒らし回る奴が居る…出たああああああ源鎮西為朝!!!!!バカでかい図体に異形の甲冑、腕に括りつけた盾。放つ矢はミサイルのごとき破壊力wwwなるほど、これが撮影現場で「ガンダム」と称されていた御仁かwwwもうこれは素直に楽しむしかないw "中の人"橋本さんは184cm(Wiki調べ)で確かに長身の部類ですが、カメラワークの妙で2m半ぐらいに見えるw ガンダムも良いけど、自分は横山光輝先生の『三国志』で戦闘シーンになると急に身長が伸びる関羽と張飛みたいだなと思いましたw

しかしこのガンダム為朝の乱暴狼藉のお陰で、父親のコヒ為義さんは折角いただいていた左衛門大尉(さえもんのだいじょう)の任を解かれてしまいます。何故あのコヒさんから橋本さんが生まれるんだ?というツッコミは取り敢えず封印w それでも藤原摂関家との繋がりはまだ保ってるので兎に角摂関家からお仕事貰うしかない。で、貰ったお仕事が都でオイタして捕まった鬼若の百叩き(苦笑)。鬼若くんお久しぶりですが縛られてます(苦笑)。手が使えないので足の指で器用に鼻の頭を掻いていますw見守る頼長さんに「おい悪左府!」と悪態ついておしおきの回数が更にドン!2倍の二百回に。いや、鬼若くんはどこか笑えますが、必死に百叩きするコヒさんの哀愁の背中がたまらんなぁ。

相変わらず「曲った事が大嫌い」な頼長さんですが、さすがにやり過ぎでは?と忠実パパが忠告、しかしそれに耳を貸さないどころか「たとえ父上でも容赦しませんよ」と逆に脅迫するエリート息子さん。朱器台盤を無理矢理ぶんどってプレゼントしてあげたのにこの態度は何?と顔を曇らせる忠実パパ。これは頼長さんの「不器用」なところかも知れませんね。お世辞の一つも言えないというか。

さて摂関家は忠通さんの方も不安が一杯。美福門院得子さんと手を組んで躰仁親王を近衛帝にまつり上げた手前、その近衛帝危篤となるとその立場が相当危うい。このまま帝が子を成さぬまま亡くなってしまったら帝の位は崇徳上皇の子重仁に…とオロオロするところにやって来たぞサダヲ信西!「縁起でもない物言いは慎まれよ!」みたいにハッパを掛けられる忠通さん。その至極真っ当な言い草とは裏腹にwえらくブラック化してるように見えます信西さん。「宋の国マンセー」してた頃とは随分違ったなぁ(苦笑)。

ここまで「帝のご容体芳しからず」という台詞が、違った人の違ったシチュエーションで何度か繰り返されています。帝御本人を心配する者、帝の死を待ち望む者、帝の死によって自分の立場が危うくなる者、それぞれの場面で効果的に表現されている。こういうのはドラマを見ている人間の耳と心をぐっと惹き付けますよね。

そのブラック信西が自宅に戻ると、何故か雅仁親王が来てるというじゃないですか。優雅なニート仲間だった崇徳上皇が急に権力闘争にのめり込みだしてツマンネエと(爆)。ツマンネエからちょっくら"美濃の青墓(あおはか)"に行って来るのでアンタのワイフお供にするよ~とw信西さんが「帝が危篤というこの大事な時に!(←あ、これ不謹慎って意味じゃなくて「貴方が帝になれるチャンスの時に不在はダメよ!」って意味ですよねw)」と止めても聞く耳持たず、まーくんはさっさと青墓に向かってしまいます。

そして病床の近衛帝は病が更に進み失明!…誰だ呪詛ったの(一番怪しいのは明白だがw)。

まぁ呪詛があったという説もあるらしいですが、即位の式典で鬘姿の新帝が目をつぶっていたのはこの暗示だったわけです。何と言うか…哀れ過ぎるよね近衛帝。誕生パーチーが(雅仁乱入で滅茶苦茶にはなりましたが)盛大に行われた"望まれた子"だったのに。ショックを隠しきれない得子さんに義朝くんが病気平癒祈祷の護摩壇を用意したと。うーん、親父さんの"鬼若二百叩き"とは随分仕事の質が違う(泣笑)。やっぱり義朝くんは鳥羽院寄りなんですね。清盛くんは清盛くんで鳥羽院に「崇徳上皇と仲直りしてはどうか」と提案。亡き白河院の呪縛を和解で解き放てば帝の病魔も退散するのでは、というところでしょうか。「今更謝っても虫が良すぎる…」と戸惑う鳥羽院の人間臭さ。





…また無駄に長い(苦笑)。一旦切ります。

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エレカシ、のぼう様を叫ぶ。

樋口監督が数日前にTwitterでフライング呟きをされてましたがw 震災の影響で昨年の公開が延期になっていた映画『のぼうの城』がいよいよ!!11月2日公開と正式に発表になりました。いや本当に長かった…昨年の"決断"は当時の状況をかんがみて妥当だったと思いますが、その後なかなか新しい公開日の情報が出て来なかったので、もしかしたら完全にお蔵入りになってしまうのだろうか、などと要らん心配をした時期もありましたね(泣笑)。いや、本当に良かった。遂にこの日がやって来ました!

そしてこれも発表を心待ちにしていたのですが、映画主題歌をなんとエレファントカシマシが担当するという!!!エレカシ!!!全く予想していませんでした!!原作が静かな終わり方をするので、映画のエンドロールに流れる曲は例えばバラードとかソフトなレゲエとか、ゆるーい感じの曲になるんじゃないかなと考えてました。それこそ石田三成の"中の人"の曲とかwwwあるいは『レッドクリフ』や『BALLAD』のエンディングテーマを手掛けたalanさんあたりも候補かな、と。我が家では彼女を"合戦シンガー"と呼んでいるものでw そんな予想ばかりしていたので、今回のエレカシ起用は本当にビックリでした!

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(以下、ニュース記事一部引用)

【エレカシ、『のぼうの城』で3年ぶり映画主題歌】

今年バンド結成30周年を迎えるエレファントカシマシが、戦国の世を生き抜いた武州・忍城を舞台した映画『のぼうの城』(11月2日公開/犬童一心・樋口真嗣監督)の主題歌として新曲「ズレてる方がいい」を書き下ろしたことが8日、わかった。製作陣からオファーを受けた宮本浩次は「主人公成田長親に自分の心を投影し『ズレてる方がいい』というキーワードを得て、“ズレてる奴らのカッコよさ”を正面から歌い上げました」と、自信を持って送り出す。

映画製作陣はエレカシの起用理由について「キャリアの長さはもちろん、エッジを失わない人たちとして主人公の“のぼう様”(成田長親)に共通するものがあると感じた」と説明。一方の宮本は、ラッシュ試写に足を運び「男達の心象風景が細やかに鮮やかに描かれていてどんどん引き込まれてゆきました」と作品の世界観に触れ、作品から受けたイメージで書き下ろした数曲をもとに、今回の楽曲を完成させた。

主人公・成田長親を演じる野村萬斎は主題歌を「非常にストレートなロックで、『のぼうの城』から群像劇としての、大きなパワーを受けとって頂けたのではと感動しました」と絶賛した。

(引用終わり)

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どうやらエレカシらしいストレートなパワー・チューンを期待出来そう♪"書き下ろし"なのが実に嬉しいじゃないですか。ちなみに"結成30周年"ということで調べてみたところ、リーダーでVo.の宮本さんはなんと萬斎師と同い年。他のメンバーも昭和41年もしくは42年生まれ。丙午生まれは若くてパワフルな人が多いなぁw 映画のエンディングで感慨に耽りながら、耳にはエレカシのエッジの効いたサウンドがガッシと突きささって「ぞわわわ~」と鳥肌が立ったら最高なんだけどなぁ。是非そうなって欲しい!!

それにしても『ズレてる方がいい』ってタイトル…フリーダムだwww

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第13回 よこはま「万作・萬斎の会」。

2012年5月6日(日)14:00~ 於:横浜能楽堂

◆『清水(しみず)』

 太郎冠者:野村萬斎 主:石田幸雄
 後見:村井一之

◆『宗論(しゅうろん)』

 浄土僧:野村万作 法華僧:深田博治 宿屋:内藤連
 後見:中村修一

◆狂言芸話(13) 野村万作

◆素囃子『早笛・舞働(はやふえ・まいばたらき)』

 大鼓:亀井広忠 小鼓:鵜澤洋太郎 太鼓:桜井均 笛:八反田智子

◆『田植(たうえ)』

 神主:野村萬斎
 早乙女:高野和憲・中村修一・村井一之・内藤連・岡聡史
 後見:月崎晴夫 
 後見:野村万作・深田博治

久々の脇正面・2列目ほぼ真ん中の大変見晴らしの良いお席でした。もしかしたら正面席よりも臨場感あるかも。

※『清水』

すみません座席からの眺めが美味し過ぎて半ばぽーっとしてましたwww太郎冠者の百面相をつぶさに鑑賞(^o^)/以前2度ばかり観た記憶のある曲ですが、毎回「こんな中途半端な鬼コスプレで良く主人にばれないもんだよな」と思ってしまうw

この座席からだと主人の表情(特に鬼に脅かされて平伏している場面)も実によく見えるので、鬼が別方向を向いている間にそーっと顔を上げてみたりする可笑しさや、時が経つにつれて「どうもあの鬼は怪しい」と段々気づいてくる心情変化の表現も楽しめました。それにしても「声で(鬼の正体が太郎冠者だと)分かる」というのは実に萬斎師にピッタリのオチかなぁとw鬼に化けた太郎冠者の「待遇改善要求」の実に庶民チックなところは何度見ても笑えますねぇ。

※『宗論』

個人的に自分の中では"大作扱い"になっている一曲。万作浄土僧に深田法華僧。深田師が万作師の胸をドーンと借りる構図だったでしょうか。軽妙な浄土僧に頑固そうな法華僧、二人のコントラストがクッキリしていて良い意味でマンガチックでした。深田師の大熱演を万作師がスマートにあしらっていくのが楽しい。

宿の中での「宗派論争」では例の"随喜(芋茎)"という言葉が出て来ますが、浄土僧の中の人の倅さんwが良く某所でのトークで嬉々としてこれを「●●のオモチャ」として紹介するのを思い出してしまって、笑いをこらえるのに一苦労(苦笑)。シャレの部分も含めてちょっと予習が必要な論争シーン。パンフの語句解説にちょこちょこ目を落としつつ…それでもお二人の「掛け合い」の空気だけでも結構楽しめてしまうのですけどね。

ラストの踊り念仏→お互いの題目取り違えのオチの流れがパワフルで惹きつけられました。万作師、まだまだ身が軽い。これならそのうち…ユウ君法華僧との共演もw?そして宿屋の内藤君の立ち姿と声がかなり堂に入ってて思わず目と耳が釘付けになりました。若手の中でここまでハッキリとピンの役を演じるのを観たのは初めてだったかも。これから他の若手もこういう場面が増えていくんでしょうね。こちらも楽しみ楽しみ。

※狂言芸話(13)

(以下、いつものように雑なメモを起こしただけのものですので、誤認・抜け落ち等多々あると思われます。補足・訂正いただければ幸いです)

(休憩を挟んで)その次が芸話だとすっかり忘れていた(笑)。てっきり次は『田植』だと思い込んで「お願いします」と言われて「どうぞ」と言ってしまった。歳をとるとこういうところが…(苦笑)。

狂言『薩摩守(さつまのかみ)』に登場する坊さんの道行きの台詞に「旅は道連れ世は情け」というのがある。人生には道連れが必要。他の人の助けが必要。それは自分の能楽人生と同じだと思う。今まで色々な方々のお力を頂いて来た。

20代の頃は、明治生まれの名人の方々の舞台を観て、狂言はこうあらねばならないとその舞台から教わっていた。その頃だったか、能を観て泣いたことがある。観世華雪(かんぜ・かせつ)さんの『安宅(あたか)』。

終戦直後は自分は歌舞伎ファンで(笑)狂言に反発していた時期があった。ある歌舞伎の舞台で『勧進帳』で使う義経の黒塗りの笠が無くて、役者が我が家に狂言の笠を借りに来たということもあった。白粉でべったりになって返って来たが(笑)。弁慶は体格の大きい人が似合うものだが、観世華雪さんは声もそう大きく無く身体も小柄だった。そんな人が『安宅』で弁慶を演じた時、豪快な弁慶の内なる優しい心があらわれていた。これこそ「能の弁慶だ!」と思えて泣けてしまった。

同じ観世流の橋岡久太郎という方は独特の芸風を持っていて、申し合わせに洋服で来たりするような(笑)型破りなところがあった。この人が『姨捨』を紋付袴で演じたのを観て大変感動したことがある。自分も袴で『釣狐』を演じているが、この人からの影響を受けてのことだった。観世寿夫・栄夫・静夫の観世三兄弟とは年代が近いこともあって互いに影響し合ってやってきた。互いに道を模索することが無ければ、あの『オイディプース王』は生まれなかったと思う。

宝生流は大変様式性の強い芸風。『三井寺』のアイ・夢占いの語りをやった時は、その芸風に合わせた厳かな演技を要求された。自分が演じている時に、宝生流の命人達が自分のアイをじっと見ている(笑)。様式をしっかりやると褒められた。様式と言えば『奈須與市語』だが、まぁこれを演じて様式をけなされたらダメ(笑)。ある役者の舞台を観た宝生流の名人が「こりゃ小芝居だね」と言ったことがある。けちな演劇的演技を嫌う傾向にあった。荏原製作所の創業者で成功した実業家であった畠山一清という人も宝生流で、プロ以上に格のあるアマチュアだった。『鷺』た『景清』などはプロも感動するものだった。

喜多六平太さんシテの『班女』で、アイの宿の女主人を格調をもって演じたが、六平太さんには「今日のアイは良くなかった」と言われた。もっと写実的に演じなさいと。歳を取ってくると写実的傾向になる。自分もそういうところがある。対して同じ喜多流の喜多実さんは写実性を排する芸だった。『蝉丸』のアイを褒められたことがある。「芸の向いている方向が良い」と。上手い下手の部分では無く。芸に興味を持ってもらうと人間としても親しくなれるのが良かった。

狂言では二十歳の頃、先代の山本東次郎さんのところで『武悪』の太郎冠者をやった。山本家は「守って滅びよ」という言葉の通り様式を重んじる芸風。関西だが同じ大藏流の茂山さんとはあまりそりが合わなかったようで…茂山さんが歌舞伎の舞台に出て物議を醸したあたりからだろうが(苦笑)…しかし自分には他の流儀よりも山本さんの芸風が良く合った。異流共演の初めての体験だった。

演出家の武智鉄二さんは善竹家の弟子でもあった。ある時『横座』の演出について武智さんに訊いたところ、善竹さんの演出の影響が良く分かった。異流狂言の真剣勝負は「自分の家はこうあるべき姿」というのと「他家の良いところ」と、どちらも意識出来る。どちらも大切なことだと思う。

随分長い間狂言に携わって来たが、まだまだ「もうちょっとどうにかならないものか」という気持ちを持ちながら毎日やっている。この後は若い者の『田植』だが、厳しい批判もいただきたい。また同時に、これが今の自分達のであることも見届けて頂きたいと思う。

※『田植』

数年前に一度大きなホールで拝見、その時は舞台の形状やホール独特の空気に曲が全くなじまずイマイチな印象。しかし今回の本来の"能楽堂版"はその祝祭性から雲泥の差。やっぱりこの手の曲は"ホームグラウンド"じゃないとだめなんですねぇ。ほぼ全編ミュージカル風、ところどころで神主がその職務を忘れwww早乙女達にちょっかいを出すのがおかしい。列から引っ張り出されたのは内藤早乙女だったか…この日は連君推しw?それにしてもヤングメン早乙女sは壮観でした。万作師は先ほどの芸話で「厳しく見てやって下さい」みたいなお話をされてましたが、結構皆さんお綺麗で(爆)真横から見惚れておりましたw

ところで早乙女s登場場面、橋掛かり上で謡をフライングしたのだーれだw?

観ながら思い出していたのは映画『のぼうの城』。のぼう様が農民の子供達と田んぼの畦?で舞うシーンがあるような話をどこかで耳にしたような。もちろんこの『田植』神主と全く同じように舞うとは思えませんが、どこかこれにインスパイアされたようなものになるのかなぁと想像してました。うーん、11月が待ち遠しい。

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『平清盛』第十七話「平氏の棟梁」。

前回忠盛パパが惜しまれつつ亡くなり、いよいよ清盛くんが平氏の棟梁に。番宣も「第二部」という形にされています。いつの間にか『龍馬伝』スタイルに。「清盛が綺麗になる」という低視聴率回復の為?のニュースも流れて来て、いろいろと期待を煽る前振りでしたがさてその本編は…………。





……………書かなくて良いか(爆)。





というわけにもいかないので。

※アバンはココまでの復習。やっぱいろいろ懐かしいよね。

※清盛くん"棟梁着任"お披露目の会。ま、そこそこ綺麗になってる。盛国のツッコミから始まる。ものごっつ嫌な予感。棟梁着任の宣言がまたまた絶叫調。いまどき甲子園の選手宣誓だって落ち着いてるのに。兎に角松ケン君、絶叫調が全くハマらない。何故こういうのをずっとやらせるんだろう演出さん。相変わらずの空回り感。もう不安でこの段階で胃が痛い。

※弓の稽古で清盛くんの兄弟や子供達のキャラ紹介。経盛くんはかなりダメそうなので未来の息子さんの為にはよう笛持たせたれw体育会系教盛くんと忠清さんの意地の張り合いはちと面白かった。まぁ後々の伏線として分かりやすい場面だけど、ここで"一覧表"的に見せるよりか物語の流れの中のそこかしこにちりばめられた方が本当は面白い。これからそういう場面がちょこちょこ出て来るんでしょうが。

※新棟梁としての職務にきりきり舞いの清盛くん。「こんなに所領があったとは…」え??忠盛パパから教わってないの??まるで家出して風来坊してた大財閥の跡取り息子が当主の急死で急遽呼び寄せられたような…そのくせ、一同会食の場?で時子ちゃんがお料理の分量を間違えたらパニックになって怒る。「それでも棟梁の妻か」みたいなキレ方に「どの口が言うんだか」と思うわ(苦笑)。クールな頼盛くんから「ならば琵琶で我らの耳を満たして下さい」とナイスフォロー入るも時子ちゃん「もうやってないから出来ない」…またキレる棟梁。ギャグパートですか?いえいえ、結構不快でしたけどワタクシ。いくら慣れてないとはいえ"裏方"の奥さんを「皆の面前で」罵倒とか…「なんだこの棟梁」ってなるのがオチ。家臣もそういう感じに扱うぞ、って言ってるようなものだから。慣れ以前に人間的な問題では?

※家成さんがやって来て「棟梁お披露目の歌会をウチの別邸でやりますよ~鳥羽院はじめオールスター一同に会するのでもう決定事項ですよ~お題は【春】ですよ~」と。「無理無理歌は無理!」と予想通りの反応の清盛くんだけど、こういうイベントはみな政治がらみとかつて佐藤義清さんに言われてたよねぇ。戸惑うのは良いけど「無理!」ってハッキリ口にするのまずくね?家成さんが宗子ママ(池禅尼になってますね)にいまだ密かに思いを寄せてるってのもあって何かと気を使ってくれてます。この二人の会話シーン好きだ。

※歌の事だから早速西行さんのとこに泣きつきに行くかと思いきや、サダヲ信西の方に行きましたね清盛くん。信西さんはもう朝廷のパワーゲームにご執心の様で「てめーで考えろや」とにべもない。当然ですw だから西行さんのとこに行けばとw

※棟梁になってもまだGPSが装着されてるらしくwまたまた義朝くんと遭遇。妙にジェントルマンな義朝くんがキモチワルイwそれはハラボテ常盤ちゃんと一緒だからwww一瞬「義経か?」と思ったけど上にお兄ちゃんいたね。ライバルに「俺が先にツバつけたよーん♪」と言われてイラつくかと思いきや「おなごとは大事なモノじゃ」と変に物分かりの良い棟梁。あ、さっきの食事会罵倒の罪滅ぼし?

※由良ママ&鬼武者くん(後の頼朝)、常盤ちゃんにデレデレの義朝パパに放っておかれて寂しい我が家。しょんぼりするママを気遣う鬼武者くんが健気。後に頼朝VS義経の確執の布石ね。由良ママは自分が朝廷とのパイプを持ってることで旦那にとって"有益"な存在であると自覚(というか納得)してるんだろうね。だから精神的な(男女の仲的な)部分は常盤ちゃんの役割であると。まーしかし割り切れないよね切ないよねなっちゃん頑張れ。

※かたや源氏棟梁コヒ為義さんは、次男の義賢くんを呼び寄せて「友切」の太刀を譲渡。本来嫡流に代々渡すものなので傍にいた鎌田さんが焦る焦る。なんかおかしいぞ為義パパ。こういう時コヒさんが不気味に見えるのがなんとも良いものです。しかしこの平氏と源氏の緊張感の落差は何なんだと。どっちがドラマの本流だか分からなくなる。

※待ってました朝廷パート!雅仁親王と崇徳上皇が碁を打ってる構図だけでも御馳走様ですwww現在病に伏せっている近衛天皇を兄として見舞わないのかという崇徳さんに雅仁くん「アンタこそ今の帝が亡くなれば自分の政が出来るって思ってるよね~良い子ぶるなってwww」みたいなこと言っちゃうwwwさすがまーくん今回も平常運転wwwっつか崇徳さん否定しないしwww横に(近衛帝にハジかれた形の)息子居るしwwwまだまだ「もののけ」感たっぷりの朝廷パートで溜飲を下げる。

※清盛くんの館では「盛国式学習塾」の授業中。「優等生」の重盛くんに「飽きっぽい」基盛くんに「ちょっと出来ん子気味」の清三郎くん(後の宗盛)。3年B組より分かりやすいwで、自信をなくしちゃった清三郎くんに時忠叔父さんがとんでもねー話をしちゃう。「お前のとーちゃんは前の死んだ奥さんのこと忘れられないから上のにーちゃん2人をえこひいきするぞ。お前は要らん子なんだよ。だから学問も剣術も意味ねーから」おいおいおいおいすげーなこのおいちゃん!今から"壇ノ浦のヘタレ総大将"の仕込みっすかwww

※そんで清三郎くんソレを真に受けて「もう勉強もスポーツもやらない!」ってダダコネる。そこに運悪く清盛パパ登場、歌会の件でもイライラしてるもんだから手を上げて清くんを叱ろうとして時子ママが止める。ブチ切れる清盛パパ「お前がダメだから子供のことも食事会の件もこうだ!明子ならもっと上手くやれたはずだ!」みたいな…あーあーあーあーあーあーあーあーあー…こんなベタなNGワード吐くとはさ…古今東西散々言われてきた台詞だろうが古今東西どこでも絶対NGだろコレ。それをまんまぶつける"棟梁様"。何度も言うけど「初心者マーク棟梁」だから少々下手こいてもOKってレベルの問題じゃないし。

※そしたらさっき悪魔の言葉を吹きこんだ時忠叔父さんが「ねーちゃん(時子ママ)はアンタから、前の奥さんの琵琶の音を忘れたくないから琵琶弾くなって言われたのをずっと守ってたんだぞ」と清盛くんにグッサリ。なるほどここで序盤の食事会の出来事を回収するわけね。まぁ分からんでも無いですけど子供がダシだよね。特に清三郎くんはもうトラウマレベルの傷だよね。後々宗盛とどう接するつもりなんだろこの叔父さん…清盛くんはまぁこれで何やら思うことがあったかも知れないけど。

※すったもんだがありまして歌会イベント突入。家成さん別宅に集うそうそうたるメンバー。えっと…えっとー…まず頼長さんが何事も無かったかのように家成さんちに呼ばれてる(爆)あまつさえ弟に朱器台盤をぶん取られた忠通にーちゃん一緒だし(大汗)。前回の事件からどれだけ経ってるって設定かよう分からん。そこはもう一件落着で考えろと?現・近衛帝誕生の際のパーチーよりも「安易に合わせてはいけない顔」勢ぞろいですね。っつか近衛帝って重病だよね今…付き添わなくても良いのか得子ママ。こういう諸々を全部ブッチしても集うべき大変重要な歌会と解釈すれば良いのか(苦笑)。そこに入って来る清盛くん。お!束帯姿…ここまでやって「ああ、綺麗になったかな」の感。

※かたや時子ママと子供達が留守を預かる清盛くんの館。まだ立ち直れない時子ママが末っ子の清四郎くんに添い寝中。ヒーロー平知盛もまだこんなちっちゃい♪そこに琵琶を持ってあらわれる重盛くんを筆頭の子供達。ママの気持ちは僕達がよーく分かってるから、また琵琶を弾いて下さい、と。明子ママ危篤の時に時子ちゃんの琵琶で慰められたことも思い出して。重盛くんの心遣いがもう痛々しいぐらいだよ(涙)。ろくすっぽ成長しないパパと二次元萌えのママの間を必死に取り持つ苦労なんか子供のうちから背負ってるから早死にしちゃうんじゃないか?

※歌会は粛々と進みいよいよ清盛くんの歌が詠まれる場面に。家成さんの息子・成親さんが詠み上げ担当なんですが「え…これ詠めません」とドギマギ。家成さんが促しても「やっぱり無理なモノは無理」。それに業を煮やした清盛くんが自分で詠みあげてしまう。

「重盛に 基盛 それに 清三郎 清四郎 みな 我らの子なり」

……………はい?????

※皆が呆気に取られたところにナイスツッコミの頼長さんwww「お題は春ぞ!!!」ツッコミどころ違うんじゃとか思ったら負けwwwTwitterで「悪左府様は基本歌が嫌い(苦手)なので今回の歌会もパスりたかったけどそうもいかず、【春】のお題で無理矢理ひねり出して持って来たのに、清盛くんが成立してない歌を平気で詠んじゃったので、そのいい加減さに腹を立てた」と解釈される方がいらっしゃって思わず「なるほど」とwあの几帳面な悪左府様ならあり得るわー。そして雅仁親王のみ含み笑いでウケまくりwww清盛くんはドヤァ顔でなんと歌の解説を始める。「自分は今回の歌会のことで頭が一杯で妻に暴言を吐いてしまった。しかし今は妻のことで頭が一杯で歌が考えられなかった。あんなに素晴らしい妻は居ない。後添えの身で前妻の子たちも分け隔てなく愛してくれるから」というような要するにノロケ(苦笑)。

※最初から家庭崩壊しっぱなしな朝廷の皆々様に向けての強烈な皮肉にもなってるってことでしょうし(だからまーくんにはウケてたw)、また、ここでの歌の既成概念をぶっ壊して「型破り」で歌が詠まれたことに"特別な意味"を持たせたようにも見えましたが、なにせこの歌会までの清盛くんの言動が、いくら初心者マークとは言えあまりに棟梁らしからぬ幼稚なもので共感を得にくいので、この歌会シーンでも「やっぱり清盛はやるね!」みたいな気持ちに全然ならんわけですよ。そういう気分に持って行けない。

※しかししかし、鳥羽院や得子さんが妙に清盛くんをアゲちゃうんですね。そうそうたるメンバーの中でなんか凄いこと言ったみたいな評価になってる。何だか「家族愛の真実」突いてる歌みたいな感じ。鳥羽院なんか上を見上げて感動しちゃってるしwまぁこのお二人に関しては確かに"耳に痛い歌"だったかも知れませんが…こんなしみじみと感銘を受けた表情されてもこちらは困惑です(苦笑)。

※清盛パパが帰宅してみんなで時子ママの復活した琵琶聴いて一件落着みたいな空虚な空気で終わるかと思いきや最後の最後で源氏のドラマが待っていた!「弟に譲渡された「友切」の件でやはり嫡男義朝くんが激怒、為義パパに掴みかかりますがパパからはまさかの言葉が!「お前は強くなりすぎた。父である自分の誇りも踏みにじるほどに。そんな者に家を継がせるわけにはいかない」と。いやどしたのこれ(ワクワク♪)?『殿上の闇討』の回で忠盛に負けた為義パパに義朝くんが「父上は負けてもよい。その分自分が強くなって父上を守る」みたいな約束してたじゃないですか。それがこういう結果を生んだってこと?その言葉を受けて義朝くんも父上に"宣戦布告"、風雲急を告げる源氏パートが今猛烈に熱い!ワタクシ一応平家贔屓なんですけど(泣笑)。

※ということで始まった第二部、初っ端からぬるめのホームドラマが来るとは思いもよりませんでした。ホームドラマは苦手ですがあってはいけないとは思わない。しかし、主人公が曲がりなりにも一門の棟梁となるビッグな回でこういうアプローチはなかんべさ、と。「完璧な棟梁」なんか期待してないけれど、今までよりもはるかに重い責任を追う姿を真摯に描いて欲しかった。主人公、確かに身なりは幾らか変わったけど中身は対して成長してないじゃないですか(今に始まった話じゃないが)。そして重要な一話をかけて見せたのが「家族皆仲良し」っておいおい…。

※以前の伏線の回収や新しい伏線張りとか、そういう機能的な部分は相変わらずきちんとやっているけど、肝心の主人公の人間的魅力を見せる部分は怖ろしく希薄なんですよ。繰り返し言いますが完璧な棟梁を見たいんじゃない。そこに向かう苦悩(子供じみた八つ当たりは要りません)とか、その中でもきらりと光る主人公の才能とか(安易な「型破り」ではそれはかえって見えない)、地味でも良いから丁寧に描いて「将来の大人物」の片鱗をこの大事な回で見せて欲しかったんです、。

※失礼を承知で穿った見方をすれば、もしかしたらこの回を収録していたのは低視聴率問題が表面化して騒ぎになり始めの頃で、対策の一つとしてこういうあからさまにライトな感覚に方向転換したのかなとも思うのです(違ったらごめんなさい)。こういう回が偶にあること自体は何もおかしくない。しかしなんで寄りにも寄ってこの回だったのかと。この肩透かし感は相当なものでしたよ。次回は"後白河天皇誕生"、物語の中心が朝廷に行きそうなのでハードな展開が期待出来そう。でもそういう期待は本来、主人公(平氏)の物語に掛けたいものなのですが。

(そろそろ短い感想にしたいんだけどまた長く…今度こそ・苦笑)

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